OEMカートリッジの系譜を整理します


audio-technicaのVM型

 audio-technicaのVM型はMM型の特許を見事にかいくぐり、世界にVM型カートリッジを普及させた。

 この写真は国内メーカーにOEMされたVM型カートリッジ群だ。AT-71、AT-72、AT-91、AT-3600など多くの機種がある。交換針のノブ(クランプ)の形がちょっとずつ違っているので一見合いそうで合わないことがあるため、オークション市場のジャンク品から交換針を探すときは注意が必要。

 AT-71、AT-72のノブ形状のものは世界で最も普及したカートリッジであり、海外では今でも純正新品が手に入ると聞いている。本家MM型を凌駕したVM型は、明るい率直な音でどの音源にも対応できたことから多くの人々に受け入れられた結果である。

EXCELのES-70系

 EXCELのES-70系を母体としたOEMカートリッジ群。左側の2個はSANYO、あとは東芝のC-210系、C-280、C-500系。特に右端のC-550は東芝の傑作カートリッジ。大きなクランプが一際目を引くもので、プレーヤーに取り付けた時の見栄えも素晴らしい逸品。

 これらのカートリッジはEXCELサウンド特徴そのままで、号機になればなるほどカンチレバーの素材やスタイラスチップ(針先)の研磨などの進化が音質向上となり、率直で聴きやすい音質のままに解像度や緻密さ、余韻の美しさなどを増していった。

 EXCELからはES-700系のOEM軍もあり、こちらも高音質で評価が高かった。